引っ越しの極意

 春と言えば引っ越しである。
「ああ面倒くさい、お金はかかるしいろいろな手続きも必要だしイヤになっちゃう」と深くため息をつく人も多いと思うが、実は引っ越しというのは運気を変えるイベントであり、負け続けている人にとっては起死回生のチャンスともなるので、前向きに対処されたい。
 で、新しい家を見つけるときのポイントをいくつか。 

★明るくて風通しがよく、日当たりのいい家を選ぶ
 風は邪気を追い払い、日光は邪気を蒸発させる。家の中にきれいな気が満ちれば、住人が前向きな気持ちになる。
 日当たりの悪い暗い家に住むと、身体の弱い人は身体に、心の弱い人は心にダメージが出やすいので注意。 

★前の住人の状態をチェック
「前の方? そりゃもう悲惨な生活をしてらっしゃいましたよ」とか「お気の毒な事件に巻き込まれましてねえ」とかいう家は避けたほうがいい。家には前の住人の気がしみ込むので、自分もその影響を受けてしまう恐れがある。
 どうせ住むなら、「前の女性、みごとに玉の輿に乗ったんですよ」とか「あの方、ボーッとしてたのにいきなり大出世されましてねえ」とか「ご主人も奥さんもお子さんもいつもニコニコして楽しそうでしたよ」とかいう家がいい。 

★なるべく凶方位は避ける
 ものすごく運のいい人は何も考えなくても勝手に吉方位へ動くが、ほとんどの人は放っておくと自分から凶方位へ行く。
 つまり凡人が行き当たりばったりに行動して幸せになれるほど、世の中は甘くないということである。「苦労、ウェルカム!」という人ならいいが、「なるべくなら苦労知らずで幸せに生きたい」という人は、凶方位を避けることをおすすめする。
 ちなみに2010年は、すべての人にとって東北と南西が凶方位。今の自宅から見て東北方位や南西方位に引っ越すと、「不動産でもめる」「家族間の信頼関係がこわれる」「突発事故が起こる」「精神的なストレスがじわじわたまる」など、うれしくない凶作用が起こるおそれがある。 
「転勤や入学でやむを得ず凶方位に移転しなければならない」という場合は、あまり深刻にならず、神社で方位除けをしてもらうとか、家をせっせときれいに保つとか、陰徳を積む(他人にやさしくする)と、凶作用をはずせる。
 方位にこだわりすぎると人生の自由度が低くなるが、まったく無知でいるのも損をする。昔から伝わる「迷信」や「縁起」は、あながち「デタラメ」ではないのだ。 

★自分の直感を信じる
 玄関に足を乗せた瞬間「ここ、気持ちいい!」「空気が軽い!」と感じる家はおすすめだ。その家とあなたは相性がいい。たぶんそこに住めば、あなたは順調に運をつかむだろう。
 逆に「何となく気が滅入る」「その家での楽しい生活を想像できない」「イヤなにおいがする」、あるいは「その家の下見に行く途中、イヤな出来事に遭遇した」などというなら、その家に住まないほうがベターである。そこに住んでも、幸せになれる確率は低いからだ。
 直感は正直。だから家を探すときは、直感が冴えているとき(体調がいいとき、鼻歌が出るようなとき、ツイているとき)がいい。
 間取り(家相)とか九星別の吉凶方位とか他にも細かいポイントはいろいろあるが、以上のことさえ心得ていれば、それほど大きな失敗はないと思う。

 家は住人の心と魂と身体を守りはぐくむ大切な空間だ。幸せに向かってあなたをそっと後押ししてくれる、やさしくて安らかで力強い家が見つかりますように。

2010.02.04