夏越の大祓

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 6月30日は夏越の大祓(なごしのおおはらい)である。

 これは、1年の前半にたまった心と体の邪気(ストレス)を祓い清めましょうという日本古来の行事だ。
 ちょうど今ごろの季節は、「なんだかイライラする」「体調がいまひとつすぐれない」「ものごとがスムーズに進まない」などのネガティブな現象が起こりがちである。なぜか。
 大気中の湿気が多いため、体内にたまった邪気が毛穴から蒸発しないからである。スカッと晴れて湿度が低ければ、もやもやは汗と一緒に毛穴からスーッと蒸発する。だから梅雨時は誰でも不快感を感じやすい。
 少しでも快適に過ごすためには、次の方法が有効だ。
◆除湿機をかける
◆まめに掃除する(掃除機をかけるだけでなく、床にこびりついた汚れも雑巾で拭き取る)
◆ものを捨てる(「長く使ってきたけどもう古くて用をなさない」というものは6月、12月が捨てどき。今まで引きずってきた念も一緒に捨てられるので心身が軽くなる)
◆運動して汗をかく(その後、シャワーを浴びる)
◆湯船に粗塩を入れて入浴する(粗塩には清めの作用がある) 
 きわめつけは神社でお祓い、つまり神だのみだ。行くなら地元の神社、つまり氏神さまがいい。
 氏神さまとは、自分の住んでいる地域を管轄する神さまのことで、「目に見えない長老」みたいなものである。その地域のことなら、もうすべてわかっているのである。
「あ、お前はあそこに住んでる子だね。うン、来たの。お姑さんにいぢわるされてるのにいつもよくがんばってるねえ、じゃあ悪いものぜーんぶ祓ってあげるからね、ちょっとアタマ下げて」とか「お前、へっぴり腰だけどかわいい氏子だから力貸すよ。祓いたまえ 清めたまえ って3回唱えてみな。後半戦、パワー出てくるから」てな具合である。
 そうやって神さまにごあいさつしておくと、7月からの流れが違ってくると思う。不調だった人は好調に、好調だった人は絶好調になっていくはずだ。
「神社行ったのに全然ダメじゃん」という人は自分に非がある可能性がある。神さまがせっかく道を開いてくれてるのに、今までと同じ姿勢でしゃがんでいるからである。立ち上がって明るいほうへ行くといいと思う。

2010.06.29