音霊狩り

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 たまにレンタルショップへ行ってCD狩りをしている。
 膨大な棚にはさまざまな音が無限にひしめいており、いったいどんなジャンルがあってどんなミュージシャンがいてどんな楽曲を作っているのかよくわからないのだが、とにかく目についたものをジャンルや国やミュージシャンを踏み越えて手当たり次第に借りている。
 R&B、ロック、ポップス、ラウンジ、ハウス、ダンス、ジャズ、レゲエ、ワールドミュージック、クラシック、歌謡曲、演歌・・・・・・エトセトラ。
 正直言って大半のCDはスカである。確率的には本や映画と同じくらい、もしかするとそれ以上の確率ではずれが多い。だから、未知のCDは20枚のうち1枚当たりが出れば大ラッキーといった宝くじ感覚でいつも借りている。50枚借りてもダメだこりゃなときもある。だからこそ、当たりが出たときの喜びは何ものにも代えがたい。 
 いい音霊(おとだま)にめぐりあうことは幸いである。いい音霊は生きる力をくれる。それは「流行りもの」や「人の評判」や「定番」などとはまったく無関係の場所で、ひとり静かにじっと身を潜めている。まるで深い森に住む隠者のようだ。
 隠者に会うには、うっそうとした森の茂みをかき分けて進まねばならない。森の中に標識はなく、ただ自分の直感だけが頼りだ。

2010.07.12